冷凍食品の種類

冷凍食品が誕生して約1世紀が経ちました(冷凍食品は1900年代の初頭に誕生)。今や「冷凍食品にないものはないのでは?」と思うほど、多種多様な商品が生み出されています。ここでは、冷凍食品の種類をご紹介しましょう。
●水産冷凍食品
日本初の冷凍食品がこちら。サケやタラ、タコにイカ、カニ・エビといった“魚介類”です。1920年、現在のニチレイが北海道森町に巨大冷蔵庫を建設し、日本初の冷凍食品製造に着手しました。当時は一般消費者ではなく、業者との取引がメインだったようです。
これらは解凍後に調理することを前提とした生の海産物で、温めるだけで食卓に出せるような製品はまだありませんでした。その後、冷凍技術が向上するにしたがって生食用の商品が続々と登場。今日では、冷凍した状態で輸送し店舗で解凍された刺身などが、一般的な小売店でも販売されるようになりました。ちなみに白身のフライやウナギのかば焼き、エビフライなどは魚介類ですが、「調理冷凍食品」に属するため水産冷凍食品には含まれません。
●農産冷凍食品
こちらも歴史が古く、正確な年代は伝わっていませんが、1900年代の初頭にはアメリカで輸送するために果物を冷凍したという記録が残っています。ただし、まだ冷凍技術がそれほど発達しておらず、生で食べるには鮮度的な問題があったため、冷凍されるのはジャムなどにする加工用の果物だけでした。また、1930年に日本水産が冷凍イチゴを販売しましたが、そちらも凍った状態で食べるシャーベット的な商品で、解凍したものをそのまま食べられるようになったのはずっとあとのことです。
●畜産冷凍食品
水産や農産の冷凍食品に遅れること約30年、1950年ごろには畜産冷凍食品が登場します。こちらも当初は一般の消費者ではなく業者を販売対象にしていたため、かなり大きなかたまりで売られていました(キロ単位での販売)。今では冷凍肉も一般的になり、解凍済みのものはもちろん、店舗によっては冷凍した状態のままで販売しているところもありますね。また、当時の畜産冷凍食品は解凍後に調理することを前提とした商品ですが、肉類はもともと生で食べることが少なかったため、今日でも生食用の冷凍肉はあまり見ることがありません。
●調理冷凍食品
冷凍食品の地位をここまで押し上げた、立役者的存在といっても過言ではないでしょう、調理済みの冷凍食品です。1952年に東京の百貨店で冷凍食品売り場が設置されたのを皮切りに、冷凍食品は驚異的なスピードで一般家庭に浸透していきます。ただし、そのころはまだ電子レンジがなかったため、調理する必要がありました。たとえば冷凍コロッケなら、油で揚げる必要があるわけです(解凍は不要)。今日の調理冷凍食品にくらべるとまだまだ手間が掛かりましたが、それでも家事に追われ少しでも時間を節約したい主婦にとっては救世主とも言える商品でした。
そして1961年にフリーザー付きの冷蔵庫が、5年後の1966年には家庭用の電子レンジが発売され(業務用の電子レンジは1959年に発売済み)、冷凍食品の種類は爆発的に増加します。コロッケ、ハンバーグ、焼売、餃子、えびフライは5大調理冷凍食品と呼ばれ、その地位が確立されていたため、冷凍食品のメーカーは新たな冷凍食品の生み出すことに躍起になりました。今では珍しくなくなったフライドポテトやグラタンなどのおやつ的な食品、うどうやスパゲティといった麺類も、この調理冷凍食品にカテゴライズされます。
●菓子冷凍食品
思わず「冷凍食品もここまできたか」という言葉が口をついて出そうなカテゴリー。例を挙げればケーキにタルト、バームクーヘンなど、枚挙に暇がありません。冷凍商品の誕生した当初は農産冷凍食品にカテゴライズされていた冷凍果物のなかには、こちらに分類されるものも出てきました(正確には「スイーツ・冷凍フルーツ」といったカテゴリーですが)。2011年の東日本大震災後に話題になった冷凍パンも、菓子冷凍食品の一種と言えるでしょう。

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