冷凍食品 栄養

 いろいろな料理を手軽に楽しめる冷凍食品ですが、人が口にするものですから安全面についても考慮しなければなりません。また、おやつ的な製品ならともかく、食事のメインとなる製品は栄養価も重要です。ここでは冷凍食品の安全面・栄養面にスポットを当ててみましょう。

●冷凍食品の安全性
 冷凍食品はご存知のとおり、利便性の非常に高い食品です。その理由は言わずもがな、温めるだけですぐに食べられるようになるからですが、もう1つの大きなメリットが保存性の高さ。冷凍食品にも賞味期限は書かれていますが、これは便宜上のもので、保存状態がよければ賞味期限を大きく超えてしまっても品質的な劣化はほとんどありません。それこそ2〜3年といった歳月にも耐えることが可能です。ただし、一般家庭用の冷蔵庫では冷凍庫の匂いが食材に移ってしまったり、冷凍と解凍がくり返されて品質の劣化が起こりやすいので、注意が必要ですが。

 保存性が高いのも安全な理由のひとつですが、より大きな理由が冷凍保存ゆえに人工的な保存料をほとんど必要としない点です。現在の冷凍食品は、冷凍食品自主的取扱基準で管理温度をマイナス18℃以下に保たなければなりません。マイナス18℃以下の環境では細菌の活動が極端に鈍るため、保存料に類する添加物をほとんど使う必要がないのです。実際、冷凍食品のなかには保存料をまったく使わず、加えるのは食品衛生法で使用が認められている食品添加物のみという製品も少なくありません。

 もう1つ重要なポイントが生産地です。冷凍食品の安全基準は国ごとに多少の差があります。日本は非常に厳しい安全基準が設けられているため、有害な物質が含まれている可能性はほぼゼロでしょう。また、フランスなど古くから冷凍食品を製造・販売してきた先進国の製品も、そういった可能性はかぎりなく低いと言えます。しかし国によっては冷凍食品から有害物質が検出された例もあるため、購入するさいは産地を確認すると安心です。

●冷凍食品の栄養価
 ふつう食品を冷凍させると、その過程で食品内の水分が氷結晶になって細胞が破壊され、食品に大きなダメージを与えてしまいます。結果、うまみ成分が外へ流出したり身がくずれて歯ごたえを損なったりして、元の味を維持できません。

 しかし、市販の冷凍食品の製造にはマイナス30℃ほどですばやく凍らせる「急速冷凍」という技術が使われています。これにより栄養価の変化・流出を最小限に抑え、本来持っている栄養を食品内に閉じ込めたまま凍らせることができるようになりました。もちろん栄養価を100パーセント保てるわけではありませんが、急速冷凍の技術は目覚ましい進歩を遂げ、ある企業が実験したところ、品質の劣化はほとんど認められなかったという事実もあります。

●家庭で冷凍させるときの注意点
 家庭用冷蔵庫の冷凍庫は約マイナス18℃。すでに冷凍されている食品を保存するには申し分のない環境ですが、常温の食品を冷凍させるには不向きです。それでも、やむをえず食品を冷凍するさいは、以下のことに気を付けるとよいでしょう。

 どんな食品でも同じですが、凍るまでの時間が長ければ長いほど水分の氷結晶化によるダメージが大きくなります。そうなると栄養価が損なわれてしまうのはもちろん、味や歯ごたえなどにも影響が出るため、できるだけ早く凍らせる工夫が必要です。もっとも効率的なのは、食材の厚さを薄くすること。厚みが薄ければ周囲の温度が中まで届く時間が短縮されるため、分厚く切った食材よりも圧倒的に早く凍ります。とくに肉類は大きな塊のまま調理したり食べたりすることがほぼないので、料理の下ごしらえのつもりで薄く切っておくといいでしょう。また、冷凍庫内の環境も重要で、凍らせたい食材の熱を早く奪えるよう不要なものは出しておき、入れ物にはアルミのトレイといった熱伝導のよい器を使いたいところ。もちろん冷凍庫の温度設定は“強”にしておくのがベストです。

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